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遺品整理業者とのトラブル例|無許可業者の見分け方

遺品整理業者とのトラブル例|無許可業者の見分け方

遺品整理でもめている、あるいは頼む前に確かめておきたい。公的な相談データで偏っているのは金額そのものより契約の形で、相談522件のうち71.3%が契約と解約に集まっている。

分かれ目を先に言うと、金銭は制度で押し返せる余地が残り、運び出された物は処理場に入ると戻らない。戻る見込みの順に並べる。

この記事の目次
  1. 遺品整理のトラブルは、戻るものと戻らないものに分かれる
  2. 金額が動く3つの型と、実際の伸び方
  3. 自分で呼んだ業者だからクーリング・オフできない、とは限らない
  4. クーリング・オフの通知の出し方と、8日を過ぎた場合
  5. 処分された遺品は、処理場に入ると戻らない
  6. 無許可業者の見分け方は、許可の名前を1つずつ照合する作業
  7. 契約の前に潰しておける6項目

遺品整理のトラブルは、戻るものと戻らないものに分かれる

国民生活センターが2018年7月19日に公表した遺品整理サービスでの契約トラブルの資料は、PIO-NETに登録された相談522件(2013年4月1日以降の受付、2018年6月30日までの登録分)の分析である。

項目公表されている数値
相談内容(複数回答)契約・解約が372件で71.3%、価格・料金36.2%、販売方法32.8%(n=522)
販売購入形態訪問販売が58.5%で最多(n=272、不明・無関係を除く)
契約購入金額の平均約42万円。実際に支払った額の平均は約30万円
支払い手段9割以上が即時払い(現金等での一括払い)
契約当事者の年代50歳代20.1%、60歳代20.8%、70歳代21.0%、80歳以上17.3%(n=433)
契約当事者の性別女性337件67.1%、男性165件32.9%(n=502)

依頼した人の側から見た発生率

LIFULL seniorの2023年8月17日公表の調査(直近5年以内に業者へ依頼した全国20代から70代の男女500人、インターネット調査)では、トラブル経験者が36.2%。類型別は作業終了後の値上げ9.4%、質が極端に低い8.6%、不適切な価格での買取8.6%、破損や乱雑な作業8.4%、不法投棄8.2%が上位に並ぶ。

追加請求の幅回答の割合
1円から1万円9.7%
1万1円から5万円18.5%
5万1円から10万円9.3%
10万1円から20万円4.3%
20万1円以上5.4%
追加請求なし52.8%

戻る見込みで並べ替える

類型起きること戻る見込み最初の窓口
追加請求当日に単価や台数が増える支払う前なら止められる。支払い後は交渉と制度消費生活センター(188)
キャンセル料解約時に高額な違約金を求められる契約の形と説明の有無で変わる消費生活センター(188)
誤処分・破損残すはずの物が運び出される処理場に入った後はほぼ戻らない業者へ書面で申し出、次に消費生活センター
紛失・盗難現金や貴金属が無くなる立証が難しい警察(#9110、最寄りの警察署)
不法投棄回収された物が不適正に処理される依頼者側に費用が回る場合がある市区町村の廃棄物担当課

形見分けなど親族の間の摩擦は遺品整理とは?時期と費用、業者に頼む前の準備に置いてある。

金額が動く3つの型と、実際の伸び方

型1:単価が数量で伸びる

2018年2月受付の相談(60歳代、女性、滋賀県)の見積は約14万1,000円。内訳はスタッフ4人76,000円、2トントラック1台25,000円、1台分の廃棄物処理代4万円。当日、業者は1台積むごとに処理代4万円の先払いを求め、3往復して都度受け取った。最終請求は32万円。持ち合わせの20万円を現金で払い、残る12万円を請求され、荷物は残った。伸びる行の見分け方は遺品整理の見積書の見方と追加請求が出る項目にある。

型2:パック料金と詰め放題

国民生活センターが2022年11月2日に公表した不用品回収サービスのトラブルでは、相談が2018年度1,354件、2019年度1,457件、2020年度1,788件、2021年度2,231件。2021年度の平均契約購入金額は約21万4,000円、60歳代約32万円、70歳代約26万円。

入口の表示当日に告げられた額
軽トラックパック7,000円、2トントラックパック2万5,000円の広告(2022年5月受付、20歳代女性)積み込みを終えたところで25万円
2トントラック詰め放題、通常6万円のところ5万円程度と表示(2022年4月受付、50歳代男性)荷台の囲い(高さ20センチから30センチ)までと言われ、断るとキャンセル料1万5,000円

型3:安い入口から始まる

入口の表示当日に告げられた額
チラシで冷蔵庫等の回収3万5,000円(2022年6月受付、70歳代女性)価格表を見せられて5万5,000円、作業後にトラック2台として11万円
ネットで探した回収業者に電話、当初20万円ぐらい(見守り新鮮情報第525号・2025年10月30日発行、60歳代)作業後に30万円

国民生活センターは、作業前なら作業前にきっぱり断り、作業中や作業後に事前に聞いていない高額を請求されたら、後日納得した金額で支払う意思を示しつつその場での支払いを断るよう案内している。

自分で呼んだ業者だからクーリング・オフできない、とは限らない

消費者庁の特定商取引法ガイドは、営業所等以外の場所(例えば消費者の自宅)で契約を締結等して行う役務の提供等を訪問販売と説明している。

消費者庁の訪問販売等の適用除外に関するQ&A(2021年8月18日)も、法第26条第6項第1号でいう請求した者を、契約の意思をあらかじめ有し、その住居で申込みや締結を行いたい旨の明確な意思表示をした場合に限っている。

呼んだときの用件その場で契約した場合の扱い
見積もりを出してもらうために訪問を依頼した訪問販売に該当し、特定商取引法の規定が適用される
広告の安い表示額を見て呼び、当日に大きく違う金額を請求された適用除外には該当せず、訪問販売の規定が適用される
自宅で契約を締結する意思をあらかじめ持ち、その旨を明確に伝えて呼んだ適用除外にあたる場合がある

メール、通話の履歴、見ていた広告の画面を消さない。福岡市は令和8年1月および2月に、特定商取引法違反(クーリング・オフに関する書面を渡さず、契約は解除できないと虚偽の説明)と廃棄物処理法違反による逮捕事案が市内で発生したと告知している(2026年3月13日更新)。

クーリング・オフの通知の出し方と、8日を過ぎた場合

消費者庁のガイドでは、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、書面または電磁的記録で申込みの撤回や契約の解除ができる。違約金は不要、頭金等は速やかに返還され、役務が提供済みでも対価を支払う必要はない。通知の出し方は国民生活センターが手順を公開している(2026年7月30日確認)。

  • 書面(はがきで可)のほか、2022年6月1日から電子メール、事業者の専用フォーム、FAXでも通知できる
  • 契約年月日、契約者名、サービスの名称、契約金額、通知を発した日を書く。はがきは両面をコピーし、特定記録郵便や簡易書留など発信の記録が残る方法で代表者あてに送る
  • クレジット契約をしている場合は、販売会社とクレジット会社に同時に通知する

事業者が事実と違うことを告げたり威迫したりして、誤認または困惑して行使しなかった場合は、8日を過ぎても行使できる。逆に現金取引で総額3000円未満なら適用されない。書面ではこの事項を赤枠の中に赤字で、8ポイント以上の大きさで記載しなければならない。

処分された遺品は、処理場に入ると戻らない

2017年10月受付の相談(50歳代、男性、愛知県)では、2トントラック3往復分を運び出した翌日から、ラジカセ、DVDプレーヤー、ゲーム機、布団、辞書がないと分かった。遺品と分けて処分しないよう指示していた本人の物だった。

防げるのは作業前だけ

国民生活センターの助言は3つ。残したい遺品は作業する部屋等からあらかじめ運び出す。運び出せないなら、残す物と処分する物を分けて作業員に分かる印をつける。できるだけ立ち会う。

誤処分と盗難は、持ち込む先が違う

通帳、権利証、保険証券は、窓口への相談と並行して金融機関や保険会社への届出を先に動かす。探す書類と順番は遺品整理とは?時期と費用、業者に頼む前の準備に並べてある。

無許可業者の見分け方は、許可の名前を1つずつ照合する作業

遺品整理をまとめて許可する制度はない。ごみを敷地の外へ運ぶ部分は廃棄物処理法。家庭での遺品整理で捨てるごみは一般廃棄物にあたり、市町村から委託を受けた事業者、または市町村長から一般廃棄物処理業の許可を受けた事業者でなければ運搬や処分等を行えない(産業廃棄物処理業や古物商の許可では不可)。環境省も同じ内容を公開している

掲げられていても家庭のごみを運べないもの

掲げられているもの(豊田市・2024年6月13日更新)本来の用途
産業廃棄物収集運搬業の許可事業所等から出る産業廃棄物の収集運搬。家庭の廃棄物は回収できない
一般廃棄物収集運搬業の許可(家庭の分)家庭の廃棄物。事業所等の廃棄物は回収できない
古物商の許可中古品等の売買。家庭・事業所とも廃棄物は回収できない
遺品整理士の資格民間の認定資格。廃棄物を回収するための許可ではない

許可がない業者の言い方は4つに寄る

業者の言い方福岡市の説明
リサイクルするから一般廃棄物収集運搬業の許可はいらないリサイクルする予定でも、有料で回収することはごみの収集運搬に該当し、許可が必要
回収は無料。運送費や手数料だけもらう名目が何であれ業者への支払いが必要なら、それはごみの回収にあたる
産業廃棄物の許可番号がある、古物商の許可番号があるどちらの番号でも家庭のごみは回収できない
一般廃棄物収集運搬許可業者と提携している無許可業者がそのまま運ぶケースがある。許可業者による収集運搬かどうかを確認する

照合の手順

  1. 依頼先の社名と、掲げている許可の名称と番号を控える
  2. 作業する家がある市区町村のごみ担当課のページで、一般廃棄物収集運搬業の許可業者の一覧を開く
  3. 一覧に社名があるか照合する。無ければその市区町村の窓口に電話で照会する

許可と資格を先に確認できる業者から見積もりを取る

遺品整理士が在籍する全国の業者を、対応範囲と料金で比較できる。同じ条件で複数社に見積もりを出してもらう用途に向く。

遺品整理の料金を比べる

契約の前に潰しておける6項目

国民生活センターの助言は、必ず複数の事業者から見積もりを取り、料金と契約内容を比較すること。

確認する項目書面のどこに残すか
作業日と作業日数、完了予定日見積書または契約書。作業日が空欄のまま契約しない
追加が発生する条件と、その単価と上限トラック台数、階段作業、庭や物置の扱いを項目で分ける
キャンセル料の発生時点と率作業日の何日前から何%かを段階で明記する。内金の扱いも書く
残す物と処分する物の区分部屋を分けるか印をつける。写真を撮って共有する
許可の名称と番号一般廃棄物処理業の許可か市町村の委託か。自治体の一覧と照合する
買取の扱い買取額と処分の代金を別に記載する。古物商許可証と行商従業者証を確認

キャンセル料に法定の率はない。2017年7月受付の相談(60歳代、男性、岐阜県)では、3日間の作業で37万円という見積もりで契約した後にキャンセルを申し出て、契約額の約46%にあたる17万円を請求された。LIFULL seniorの調査は、作業の相場価格を1Rと1Kで30,000円から80,000円としている。

何社に当たってどこを比べるかは遺品整理の業者の選び方と見積もりで見る5項目にある。

同じ条件で複数社の見積もりを並べる

間取りと地域を入れると、対応できる業者の料金の幅とオプションを一覧で見られる。相場を確認するだけの利用でも構わない。

遺品整理の料金を比べる

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実家じまいナビ編集部

実家じまいナビ編集部 |沖縄に売れない土地を持つ当事者が運営

実家じまいナビ編集部です。運営者自身が沖縄に売れない土地を相続し、出口が見つからないまま維持している当事者です。役所と業者を回って分かった順番、実際にかかる費用、先に知っておけば防げたことを記録しています。法令の解釈が必要な部分は断定せず、調べ方と相談先を示す方針です。

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